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映画「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」New Color Grading版を観た感想|40代だからこそ沁みる90年代の空気1993年

この前、「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」のNew Color Grading版を観た。
もともと1993年に放送されたドラマが原作で、映画化されている作品。
映像が綺麗にリマスターされていて、当時の空気感がものすごくリアルに蘇ってきた。
こうやって古い作品が新しい技術で色鮮やかによみがえるのは、
懐かしさだけじゃなくて、少し不思議な気持ちにもなる。

あらすじは知っている人も多いと思うけど、改めて観るとやっぱり良い。
夏休みの一日、もしも玉を使って時間を何度もやり直す物語。
中学生くらいの恋心や仲間との駆け引きが、
どこか切なくて、でもすごくリアル。
当時は「恋愛ってこんなに純粋なんやな」と思っていたけど、
大人になってから観ると、主人公たちの必死さや葛藤が一層胸に刺さる。

ストーリーももちろん良いけど、何より印象的なのはやっぱり90年代の小道具や空気感。
スーパーファミコンが置いてあって、ストリートファイターIIを真剣に遊んでいる子どもたち。
ヴェルディ川崎の話題が自然に出てくるのも、当時を思い出すきっかけになる。
Jリーグがちょうど始まった頃で、「カズが何点取った」とか「どこのチームが強い」とか、
学校でもずっと話題になっていた。あの熱気を体験していた世代なら、
画面に映る何気ない小物にさえ懐かしさを感じるはず。

New Color Grading版では、特に夕方の光の表現がすごかった。
オレンジと青のコントラストが強くなっていて、
当時よりもさらに幻想的な雰囲気に仕上がっている。

自分の中の「夏の夕方の思い出」が、
その映像と混ざり合って、妙に胸がざわざわした。

印象に残るのはやっぱり典道を演じた反田孝幸

あの落ち着いた佇まいや、感情を抑えた演技が、
子どもっぽさと大人っぽさの境界にいる感じで、すごく良かった。
昔はドラマや映画でよく見かけたけど、
今はあまり表舞台で見ない。

「この人、どんな人生を歩んでいるんやろう」と思うと、
余計にこの映画がタイムカプセルのように感じる。

きっと同世代でこの作品を観た人は、
「そういえばこの子役、懐かしいな」って同じ気持ちになるんちゃうかな。

奥菜恵も可愛さ全開で、あの透明感と少し大人びた雰囲気は、
今見ても特別やと思う。あの頃はテレビに出るたびに話題になっていたし、
「将来どんな女優になるんやろうな」ってよく友達とも話していた。

そんな記憶も一緒に蘇ってきて、
スクリーンを観ながら小学生の頃の自分に戻ったような気がした。

40代になった今、この作品を観ると、
単なる思い出ではなく「忘れていた感覚を思い出させてくれる」時間になる。
好きな子のことを考えすぎて眠れなかった夜、
明日が待ち遠しかった夏休み、友達と何度もスト2で勝負した日々。
全部が遠いけど、確かにそこにあった自分の記憶や。

この作品は、当時をリアルに知っている人には特別な1本やと思う。
今の10代や20代が観たら「レトロで新鮮」かもしれないけど、
当時を知る40代には、「あの頃の自分」と向き合うきっかけになる映画やと思う。

もしまだ観たことがない人がいたら、ぜひ一度New Color Grading版を観てみてほしい。
打ち上げ花火が横から見えたときの不思議な感覚も、変わらない空気も、きっと心に何か残ると思う。

大人になってからみるのと子供の時にみるのとは視点がかわってくるのも面白いね。


映画を観ながら思い出したのは、自分が小学生の頃の夏休み。
うちにはスーファミがなくて、当時は買ってもらえへんかったから、
友達の家をはしごしてよく遊ばせてもらった。
マリオカートファミスタアクトレイザー…。

あの頃に触れたゲームは、今思い返すとどれも衝撃的で、
「こんな世界があるんや」って毎回感動していた。

値段もカセット1本1万円くらいになってたもんな。
それまではファミコンやったらだいたい6,000円くらいやったような気がする新品で。
だから、当時は、中古のファミコンショップが町に何件かあったし、
ストリートファイターⅡ大会ってとのもあったな~。

暑い日でも夢中でコントローラーを握って、
気がついたら夕方になっていて、
親に「早く帰ってきなさい」と言われながら帰るあの感じ。
映画の中の子どもたちと同じように、
ほんの小さなことで一喜一憂していた自分を思い出した。

あの頃の気持ちは、大人になったらもう思い出せないと思っていたけど、
映像を通して少しだけ取り戻せた気がする。
こういう作品を大人になってから観ると、ただ懐かしいだけじゃなく、
「時間が経っても心に残るものがあるんやな」と改めて感じる。
だからこそ、この映画は同世代にぜひ観てほしい。