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【ウィキッド】エルファバの妹ネッサローズとは何者?優しさが悲劇に変わるまでを徹底解説(ネタバレあり)

ウィキッド』を語るとき、どうしてもエルファバとグリンダに注目が集まりがちやけど、物語の裏側で静かに、そして重く運命を動かしている存在がいる。

それが
エルファバの妹・ネッサローズ(ネッサ) や。

彼女は物語の中で決して派手ではない。
でも彼女の選択が、物語を悲劇へと大きく進めていく。

この記事では、

✔ ネッサはどんな人物だったのか
✔ エルファバとの関係
✔ なぜ彼女は“悪い魔女”のような存在になってしまったのか

このあたりを、作品の流れに沿って深掘りしていくで。


ネッサローズは「守られて育った妹」

ネッサローズは、生まれつき足が不自由で車椅子生活を送っている。

そのため父親は彼女を過剰に大切にし、
家族の愛情はネッサに集中していた。

一方でエルファバは緑色の肌のせいで疎まれ、
家族の中で孤独を感じながら育ってきた。

つまり姉妹の関係は最初から

・守られる妹
・我慢する姉

というバランスでできあがっていたんや。

ネッサ自身は悪い子ではない。
むしろ優しくて、繊細で、臆病な少女や。

ただ、彼女はずっと「守られる側」で生きてきた。


姉エルファバにとってのネッサは「生きる理由」

エルファバは自分のことを嫌っていても、
ネッサのことだけは心から大切にしていた。

✔ 学校に連れていく
✔ 周囲から守る
✔ 自分より妹を優先する

エルファバの行動原理のひとつは常にネッサやった。

だからこそ皮肉やけど、
ネッサの存在がエルファバの人生を縛る鎖にもなっていた。

愛しているからこそ、自由に飛び立てない。

ここに姉妹の切なさがある。


ネッサが初めて望んだ「自分の幸せ」

ネッサが恋をする相手が、ボック。

彼女は生まれて初めて
「自分のための幸せ」を求めた。

でも問題はここや。

ボックの心はネッサではなく、グリンダに向いていた。

ネッサはそれを受け入れられなかった。

今まで守られてきた彼女にとって
「愛されない」という現実はあまりに残酷やった。


愛が執着に変わった瞬間

ネッサはボックの心をつなぎとめようとして、
禁断の魔法に手を出してしまう。

ここで彼女は初めて、

「自分の力で世界を動かそうとする」

でもその力の使い方は、愛ではなく執着やった。

ボックを引き留めようとした魔法は失敗し、
彼を傷つける結果になってしまう。

ネッサは悪意のかたまりではない。
でも、

「失うのが怖い」
「ひとりになりたくない」

その感情が彼女を追い詰めていったんや。


ネッサは“悪い魔女”だったのか?

ここがこのキャラクターの一番つらいところ。

ネッサは世界を支配したいわけでも、
誰かを不幸にしたいわけでもなかった。

彼女が望んだのはただひとつ。

「自分を選んでほしい」

それだけやった。

でもその願いが、
人の自由を奪う形になってしまったとき、

彼女は「可哀想な少女」から
「恐れられる存在」へ変わってしまう。

これは悪の誕生というより、

弱さが歪んだ結果の悲劇

なんや。


エルファバとネッサ、すれ違う姉妹の運命

エルファバは外の世界と戦い、
ネッサは自分の内側の不安と戦っていた。

でも2人はお互いをちゃんと理解しきれなかった。

エルファバは妹を守ろうとしすぎていたし、
ネッサは姉に守られ続けることに慣れすぎていた。

結果として姉妹は、

同じ“孤独”を抱えながら、違う方向に落ちていく。

ここがこの物語の本当に胸が締めつけられるところや。


みた人の感想でも語られるネッサの評価

みた人の感想では、ネッサについてこんな声が多い。

・「悪役というより、救われなかった子」
・「守られすぎた優しさの末路」
・「ネッサの気持ちもわかるからつらい」
・「エルファバとは別の意味で孤独な存在」

つまりネッサは単なる敵役ではなく、

“共感できる弱さ”の象徴

として描かれているキャラクターなんや。


まとめ:ネッサローズは“もうひとりの悲劇の主人公”

エルファバは世界に拒絶された。
ネッサは愛に拒絶された。

どちらも「欲しかったものが手に入らなかった」姉妹や。

ネッサは悪い魔女になりたかったわけじゃない。
ただ、

誰かに選ばれたかっただけの少女

やった。

だからこそ彼女の物語は、静かで、痛くて、忘れられない。

ウィキッド』はエルファバの物語でありながら、
同時に

ネッサローズという少女の救われなかった人生の物語でもある

そんな作品なんや。

 

ネッサはもしボックに愛されていたら変わっていたのか?

――『ウィキッド』もう一人の悲劇をやり直すとしたら

ネッサローズの転落は「悪意」じゃなくて
“愛されなかった孤独” から始まっている。

だからこそ浮かぶ疑問がこれや。

もしボックが本気でネッサを愛していたら、
彼女はあんな選択をしなかったんちゃうか?

結論から言うと――

かなりの確率で、ネッサは変わっていた可能性が高い。
でも、それでも“別の苦しみ”は残ったかもしれん。

今日はその両方を見ていこう。


ネッサの暴走の根っこは「愛への渇き」

ネッサはずっと守られて育ってきた。

でもそれは
“大切にされる”=“対等に愛される”
とはちょっと違う。

彼女が本当に欲しかったのは

✔ 誰かに必要とされること
✔ 自分が選ばれること
✔ 対等な存在として見てもらうこと

それを初めて感じたのが、ボックへの恋やった。

だからボックの心が自分に向いていないと知ったとき、
ネッサの世界は崩れた。

つまり彼女の悲劇は
魔法より先に、失恋から始まっている んや。


もしボックが本気でネッサを愛していたら?

ここで“もしも”を考えてみよう。

ボックが心からネッサを愛し、
彼女を対等な存在として支えていたとしたら――

① ネッサは「力」で人を縛ろうとしなかった

彼女が禁断の魔法に手を出した理由はひとつ。

「離れないでほしい」

ボックが自分を選んでくれている確信があれば、
愛を魔法で固定しようとは思わなかったはずや。

つまり、あの悲劇的な魔法の暴走は起きなかった可能性が高い。


② ネッサは“優しさ”を失わずに済んだ

ネッサは元々、残酷な性格ではない。

むしろ臆病で、優しくて、繊細な子や。

愛される安心感があれば、

・他人に執着しない
・恐れから人を支配しない
・自分の弱さを受け入れられる

そんな方向に成長していた可能性は大きい。

彼女は“悪い魔女”ではなく
静かで穏やかな統治者 になっていたかもしれん。


③ エルファバとの関係も変わっていた

ネッサの心に余裕があれば、

「姉に守られる存在」から
「姉を理解できる存在」へ変わっていた可能性もある。

もしかすると、

✔ エルファバの孤独をもっと早く理解できた
✔ 姉を止めるのではなく支える側になれた

そんな未来もあったかもしれへん。


でも、それでもネッサは苦しんだかもしれない

ここが『ウィキッド』の残酷でリアルなところや。

たとえボックに愛されていても、

ネッサの中にある

✔ 劣等感
✔ 「守られる側」だった長年の意識
✔ 自分の足で立てないもどかしさ

これらが完全に消えるわけではない。

つまり彼女は

愛されてもなお、自分と向き合う必要があった人

なんや。

ボックの愛は救いになったかもしれん。
でもネッサ自身が「自分を受け入れる」段階を越えなければ、
別の形で心の闇は顔を出した可能性もある。


ネッサの悲劇は「愛がなかったこと」だけじゃない

ネッサの人生を壊したのは、

❌ 愛されなかったこと
だけじゃなく
❌ 自分で自分を愛せなかったこと

この二重構造や。

ボックの愛があれば彼女は変われたかもしれない。
でも最後に必要だったのは、

「誰かに愛される自分」ではなく
「愛されなくても価値がある自分」を信じる力

やったのかもしれへん。


みた人の感想でも多いこの意見

ネッサについては、みた人の間でもよくこう言われている。

・「ネッサは誰かに愛されていたら救われた」
・「ボックの気持ちが本物だったら悲劇は起きなかった」
・「でも結局はネッサ自身の問題でもあるのがつらい」

この“どっちも正しい感じ”が、ネッサというキャラの深さやな。


まとめ:ネッサは救われた可能性がある。でも最後の鍵は自分だった

もしボックが彼女を本気で愛していたら、
ネッサはあんな形で道を踏み外さなかった可能性は高い。

でも同時に、

彼女の本当の戦いは「愛を得ること」ではなく
「愛がなくても自分を認めること」だった

とも言える。

だからネッサはただの悪役でも、ただの被害者でもない。

彼女は

「愛されたい」と願いながら
「自分を愛する方法を知らなかった少女」

なんやと思う。

それが、あまりにも人間らしくて、
あまりにも痛い物語なんや。